2021-01-01から1年間の記事一覧

総括

いましかできないをいっぱいした

ゆれかん

塗り広げるまでもなく、わたしの肌はクリームで出来ている。弾いてしまうのはそのため。あるいは乳化ができていない部分がまだ多かったのかもしれない。乳化とは地道な作業だけれど、そもそも乳化なんて知らないでしょう、チョコレートの湯煎の仕方も知らな…

スニーカー込172cm

例えば自分は色欲の罪を背負っていて、だから罰を受けているのだとかって認識しないとマイハートハードピンチっていうかか弱いハートが折れちゃいそうっていうか、そういう認知に気づくときに哀しくなる。正確にはもう哀しくもない、広くてとうめいな空間に…

又又双又又

まじ余計なこと書いてる暇ないって本当にわかってる?

もっとよく私を知っているじゃない

聞き慣れた曲を聞いていたら歌詞が突然気にかかった。サビで高らかに歌い上げられる「XXだった」という過去形、過去形ってどういうことだろうと思っていたら曲が終わっていた。歌詞の語り手が今この瞬間に語れる過去を持つことと、自分が今ここに立っている…

透過光としてわたしは糖蜜

いなくなることはできない、実際にここにいようといまいと。どうやっても併走してる。ラグランジュ点、わたしはあなたが大好きで、すかした態度でごまかすこともできない。ろりめく唇が上擦って転覆し続ける。言葉よりも肌感覚やひらめきや直感を信じている…

ETERNAL IN PINK

Love and Sensitivityという名前と朝顔よりも淡く桜貝に一滴青を垂らしたような紫の滑らかなパレット、内側に収められた様々ないろあいのピンクの鱗粉。わたしのためのだ、と思ったので数年ぶりにそういうのをそうした。好きなものは好き。少し気取ったおし…

beautility

名前を刻む墓石なんてない。わたしが自分の母で自分の墓で、今日ははんぺんを食べたのではんぺんの墓にもなったはずだ。生のとどめにわたしがいて、揺り籠の死神を寝かしつけている。この限り、これが総て、サラダに入っている玉ねぎくらい全部さらされた剥…

記憶なく欲望なく理解なく

去年の秋にあてたパーマはまだうっすら残っていて肩下でゆるゆると気だるそうに揺れているけど、その少し気の抜けたずぼらな感じがなんだかいいってわたしは思うから。 「いつか自分になりたい」ってずっと思ってきたけれど、「自分以外になれない」っていう…

秋の鼓膜に母乳を注ぐ

鋭角が足りない。もっと鋭くありたい、鈍角だと何も引っ掛からないし滑っていってしまうよ。自分にすぐ飽きる、金髪にするようにピアスをあけるようにタトゥーをいれるように体型を変えたい、綺麗になりたい。こないだ見つけた青いワンピースを買おうか悩ん…

2.7889

「XXXなのにそんなに考えて頂いて」って笑える、XXXだから考えるのだ。秩序になりにくいものってどうにも好きみたい、情熱とか気まぐれとか割り切れなさとか。そう、論の世界で貧乏ゆすりが止まらない。そういった社会やら自身やらの仕組みの正しさと正しく…

ままならおわ

何も言う暇がない、口を挟む余裕があるくらいなら腹式呼吸してたいし本を読んでたいし音楽聴いてたいし動いてたい。嘆いている暇なんてどこにも1mmもないし、貝の内側の色をした可愛らしいタンブラーを傾けて飲んでいるのはプロテイン。食事も睡眠もいらない…

値決め会

世界がゴミなら上を向け、目に星を映せ、わたしの世界は常時発動で美しい。身体中に酸素も栄養も届いていないから細胞がギラついて扉を開けたがる。気の触れた知らないひとに罵倒される、大声を出すことを強要されたから辺りに響き渡る声。わたしいますここ…

情念は非定形だけれど現実だよ、否定する術がどこにもないしね。

「ヤマト運輸」と入力する必要があったのに、液晶には「やまとうにゅ」と並んでいたのでデリートキーを長めに押して戻る。再度打ったらまた「やまとうにゅ」、もう一度打ってもまたうにゅってて、それがトドメでした。寝ててもできるタイピングができないの…

ざらざら

ゲームしてないで考えなくちゃ、手が震えてもやめてはいけないルールだよ。 「お前のは汚れた血だから迷惑になる」とアルコール濃度の高い血をマワしながら男は言う。肌の上の美醜のことは諦めていたけれど、血にさえ美醜があって叱責の対象になるとは思って…

wasted love

お気に入りの未来が手の中に落ちてきてここが今だと澄ました顔をする。そこから連なるお気に入りの話をし続けた。黄色が好きなあなたと並ぶのが嬉しくてわたしは紫を塗る。うまくいかないことはない。マスカラを口ずさみながら汚れたわたしの瞼を拭ってくれ…

赤道と極が反転したミラーボール

傘を開いたら中央から男性がぬるりするりと落ちてきて抱き締められた。 屋根のついた車庫だから雨にあたる心配はなかった、ただ近未来的な輝き方をする白い傘が気になった。傘の開閉に使う手元の装置を頂点に向かって押し上げてゆく速度で産み落とされた男性…

雑魚美

片道1時間半かけてレオパレスのアパート、前にたった一度3時間くらい遊びに行っただけの家に行った。一度地元に帰るのだそうで引越の手伝い。駅から家までが遠いから、服は雨をたらふく飲んだ。早々に部屋着を借りたしそのままもらった。「去年できた変な店…

らいさん

礼賛だかライジングサンだか知らんけど不健康な身体に不健康な頭乗せてクリーンな世界を行こうとする博打にひとくちでもふたくちでも朝日が昇るまで踊るように賭け続けるよ、面白い画像とうってつけの暴言と純度の高い燃焼でルーレットを回し続けるディーラ…

210831

今年も8月31日が来てそれも残り10分で何を書こうかひとつも決めていないけれどなんだかこの時間まで手を動かさないでいた。 以前借りて読んだ本、ざらざらしたインクの滲みや掠れまで含めて素敵な佇まいの本を古本屋で買った、ピンク色だと思っていたカバー…

硝子の肺

落ちているコンタクトレンズが反り返ったかたちのまま乾いて固まっていて、縁のぬるいきらきらが鱗みたいで綺麗だった。同じ目線を通過した眼球ってないんだよね、右目と左目も違うものを見て脳に丸投げキメてるし眼球の数だけ真実がある、となると両目が使…

必殺技全4種

舌先と指先であやされてダウニーで洗濯した肉体を圧し潰される。新宿に毎日のように通うようになったのが20歳になる直前だったことは覚えていて、わたしは今でも新宿を通る。伊勢丹で原画を飾っているというので少し覗いて帰った。歌舞伎町のねずみたちは元…

愛で二度死ねいや三度死ね

スクエアの関係、縦スクロールの世界のひとが横スクロールの世界のひとに呆れて見切りをつけたというニュース。壊れた身体でも走ればどこかにつくと思うひとと、静かに待っているひと。誰もかれもを追い越して走って、そのひとの周りにひとがいない。それで…

コーラスって削いだ肉を重ねた風合い

ぼうやりしている耳にイヤホン突っ込んだら左から音がしなかったので、そのまま手にした端末から同じイヤホンを注文した。ここ数年は気に入ってずっとこれだ、明日には届くらしい。昨日の夜まで一切の問題なく聴けていたのに壊れるのは急だ。 帰路。出先に置…

レロレE

「花火のどこがおもしろいんだろう 星はたぶんそういうなあ」 その星を見たくて、流星群の夜の海辺に行く算段を立てたのにおじゃんになってしまった。結局晴れなくてどこにいても星は見えなかったようだけれど、その雨が流れ続ける間に夏は終わってしまった…

黙れ女神

誕生日に夜明けまで内緒の留守をする天使。面倒くさいと言って不通になったのは通じた話を聞いたあとのこと。そうやって夜明けが来てまた暗がりに浸かって、暴言を吐きつける仙人が自画自賛を決めて兎に擬態して逃げる夜もある。 何を書いているのかわからな…

膿耳

わたしの身体は自身だけではうまく回らなくって、外部からいれてやるのを1日怠ったのを数日は引きずるだろう。頭痛と腹痛と倦怠感、節々が痛い気がする、でもそれっていつも通りな気もする。落ちた頭を拾おうとしてまた落とす。分泌もままならない身体。歪ん…

最終の雨

ぐるんぐるん風が回るのをそっと抱いて眠りにつかせてあげる。部屋は好きな暗さにして構わない、ひとと一緒に眠るのが苦手で消灯後はひとりでiPodを握りしめて泣いていた。自分は寝付けなくて、どんなに笑い合ってもすぐ置いてけぼりにされることを知ってい…

微笑みとあくび

眼を閉じているといつの間にか眠っている、という経験に乏しいのは目を閉じていることが得意じゃないからなのだろうか。真っ暗い部屋で眠る状況を自分で作ったりもしない。それでもなぜかこの場所では食事をとり終わったあとの15分くらい毎日のように意識を…

フレームアウト

生々しい頭に言語を宛がうことをしている道中でいろいろなかたちに言葉を加工してきたけれど、改めて眺めたらその歪んでいることったら。自分の心地よいように並べたそれは、ひとつも落ち着く要素がなくって気を抜くと振り落とされそうだ。振り落とされそう…