夜の渋滞の高速道路で馴染みの詩集をただ胸に当てていた

 

水木金と3日間休みを取った。わたしがいなくてもこれくらいの期間なら余裕で回ることを知っている。ぼうやりしてみたり移動してみたりしていた、不真面目なので仮病(いや詐病か)を使ったら時期が時期のため本社に報告沙汰となっていて、申し訳なさもあるけれど、どちらかといえば清々しさのほうが勝る。

ぶっ倒れるようにして眠っていて、片付けも支度もしていない明るい部屋にドロップされた金曜日の午前4時、静寂に耐えられないからSpotifyをダラ回ししながら手慰みにブログの投稿画面を立ち上げて書き始めたけれど、iPhoneのタッチパネルの様子がおかしくて文章を打てなかったから端末を放り投げる。放り投げて目を覚ましたら、携帯の不調は直っていた、かと思われたが数時間で状況は悪化することになる。

なんにせ、少しでも集めたくて飛び出した。よくわからないことをしているなあとは思う。わたしも大概、まあまあ無茶苦茶なのだった。わたしの総てが正しく余すところなく発揮されるとよい、日頃のフォームはこういうときに試される、負荷の少ない正しい姿勢がどれだけ無意識に染みているのか。
霧がかかると目を瞑るのか凝らすのか。
もしかしたら震えていたかもしれない。済ませて背中を向けてからひどく緊張していたことに気づいた。紅葉が綺麗で平日でもひとが多くて、もう少し出ようかと思ったけれど携帯端末が壊れてしまったかは、かはー、かはー。壊れてしまったこともあって諦めた。こんなチャンスはきっとしばらくないだろうけれど、それを捨てる余裕があるふりをしたかったのだと思う。端末の故障は不明だった、修理した方曰く、開けて戻したところなぜだか直った、また同じ症状が出るかもしれないとのこと。受け取った直後から挙動はすぐまたおかしくなった。

 

行きたい本屋があったから大阪に行ったけれど臨時休業の張り紙で、仕方ないからずっと歩いた。かわいい服も見つけたのだけれど、これを着て、まで考えて頭が止まった。だけど悔しいからブラウスとブローチなんかを買ったよ。GoToクーポンを2000円分もらったけれど、お釣りの出ない1000円単位のクーポンだからちょっとたこ焼きを食べるには使いづらい。どうにか個人商店で使いたいと思ったけれど、結局全国チェーンのドラッグストアで就寝時用の加圧式の靴下を買った、そんなことが無性に哀しかった。

 


週明けて出社。属人的な業務の割に滞りがなかったのは何かと一段落した時期だったから。もしくは日頃のわたしが優秀だから。もしくは日頃からわたしはさほど必要ではないから。3日間の不在を埋める分の業務を行うのに2時間もかからないほどで、きびきびやれば1時間もいらなかっただろう。
自分の不調を観察してみると、ひとと会話ができなくなっていて面白い。よくない気を放っているのであろうことは周りのひとの様子を見ていればわかる、とにかく話しかけられない。あとは言葉が出てこなくて上手く会話ができないから困ったことが解決できない。目に入った数字を入力する機械みたいな作業だけは淡々とこなしていて、自分でも思うけどつくづく機械みたいなやつだよ。電話口でのみ「元気なくない?」と聞かれた、5人くらいに聞かれたと思う。事務所では誰にも言われなかったということは聞くまでもなかったからなのだろう、とはいえ前述の通り話したところで言葉はまとまらないわけで、ひどい言葉遣い、ちらかってまとまらない。

 

 

:::

 

 

・不調は特別良くも悪くもないけれど、唖者になっているときの自分のことは案外に嫌いじゃない。言葉のコーティングが剥がれて自分が良く見える、どれだけ頼りない拙いものなのかが明らかになる、ひとに好いてとらえる要素はこんな簡単に剥がれ落ちる部分に集まっていて、つくづく小手先、総て訓練の賜物。いつもよくがんばっていますね、だけど勘違いはしないようにしてくださいね。


・信じられないけれど、初めて、初めてだよ、notが非常に稀有なバランスで鎮座していたことに気づいた。もしかして、もしかしたらまさか、わたしは遅すぎたんだろうか。こんな簡単なことを一度も疑わなかったことさえも、遅すぎる? more,more,more_!  でも大切って何?

 

・脳を緩めてバカみたいにしてないとおかしくなりそうだ、「新しい展開見つけたくない?」という言葉でひとを煽ってから自分の口から出た響きに驚いて見開いた目の、その色素は少し薄くなったいたはずだ。本当に驚いたんだよ。

 

文章を書くとやっぱり抑揚やまとめる力が明らかに欠落していることがわかるね。一度切り落としておきます。