にぎやかな赤

 

本当にそう、行き来をしては揺らいでいる。
急性の哀しみならどうということもなくて、怖いのは慢性の哀しみだ。すっかり慢性になってしまった哀しみもいくつかあるけれど、急性ならどうにか散らせる。自分でも思うもの、わたしも大概戦う側のにんげんらしいな、と。余力があるなら立ち上がるし戦い続ける。火のように燃えこそしないが、風のように舞いこそしないが、大地が湛えた水の深さを見るがよい。わたしはとにかくしゅうねい。執念いと書いてしゅうねいと読みます。古語辞典を引くと載っています。

どうしてなんだろう、どうしてなんだろうな。愛でられてこその花という言葉があるけれど、わたしは花ではない。いつも哀しみで目が曇る。それでも腐ってない、濁っているのは元々の色だ。


最初に差し上げたCDを覚えていますか。ふとあの歌詞の終盤が頭をよぎって仕方がないのです、よかったら聴いてみてください。
音楽といえばへばってしまってからこっち、ネオメロドラマティックばかりを聴いていた。それも去年のドーム初日の音源のほう。終盤のアップテンポな曲が続くコーナーで演奏されたのだが、気迫のボーカルが大変に気持ちいい。はてなダイアリーからブログに移行してきて最初に書いた記事のタイトルはこの曲の歌詞から抜き取ったものだったと記憶している。特別好きな曲だとは自覚していなかった。最後まで付きあおう僕が果てるまで!

 


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一生素敵な色の名前を教えるから、一生素敵なカラーコードを教えてね。
適当に指さしたその星の名前を教えてよ、適当な神話をつけてみるから。
もっとよくしよう、ずっとそうしよう。

世界が緩やかに回っていて、ずるりと滑り落ちた奈落がここだから、論理よりも感情の世界、ずっと息がしづらいから肺はよりしっかりと酸素を求めてどうにかこうにかする仕組みになっているはずだ、そうでないと報われない。汚泥を舐めても甘くはないけれど、甘くなくても構わない。ビターでスイートなフレーバーのメレンゲを立てたら猫のかたちを作って抱き締める。唇をつけたら味がしたけれど、腕のなか、胸元には潰れた何かがべっとりしていて、それはそのままわたしの胸中によく似ていると思う。

 


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剣を取れ、眼前を許すな、背後を守れ、守るためには絶対に剣を落とすな。わたしはそうやって戦い続けなくてはならない、たぶん戦うのは向いていないんだけれど。でもさあ、他に守る方法がないなら仕方がないよねって感じ。大切なひとたちを守りたい。傷はいつか癒えてゆくとはいえ、怪我したら痛いもの。だからやっぱりまずは剣を取らなくては何も守れない。守れない自分のことに守る価値を見出せない。勝たなくてもよい、迷わず剣を取っている間はずっとずっと、…勝ちではない、勝ちではないな………、そう、フィーバータイム!

うるさいなあもう、いまフィーバータイムなんだよッ

 

 

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あとこれは、生きていかれそうにない無菌室。