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今日は昨日のことが響いているのか具合が悪くて、ふらふらゲームセンターのトイレに行ったら見慣れない女がいた。生理的にその女を気持ち悪いと思った。やつれきった顔に、洗っていないんだろうか、汚らしい髪の毛。男にも見える服を着た彼女(でいいはずだ、ユニセックスよ)は光のない目で僕を見た。怖かった、逃げたかった、仕方なかった、自分だった。げっそり
ぼくは彼女を愛そうと思う、し、実際幾ばくかは愛しているのだ。愛は強固。わたしはわたしのことが好きなんだろう、この世の誰かが彼女をわたしを見放そうとも体でもなんでも売って彼女を生かそうとするんだろう
トイレの中で一瞬自分の名前がわからなくなった。こういうときは自分に名前を付けるのだと教わった。花の名前を付けて愛おしんでみた。花は枯れる
きみはぼくを忘れるのかな、なら花の名を名乗りたかった。わたしの名前には、ひとを賑やかして留めておく、という意味があるのだから。いなくなるきみはこの名は余りに皮肉だろう。いなくならないでと喚き出すのは言霊信仰か。


「見てただまっすぐに彼女の眼を」

最近People In The Boxなんぞよく聞いている


雪を見てると少し自分に酔える