信じても嘘で君は僕だ


淋しいのは気のせいだよ
鮮やかでいつもとおのく
汗、涙、経血、精液、嘘
体液ばかりが捻れば止めどなくて
浅ましき蛇口になりさがる
いつだって階段状の旋律を口ずさんで
空虚な口を慰めるように
自涜、どこまでも自涜
撫でるひとがいないから
長い髪も乱されぬよう結い上げる
凛と睨んでみようとささやかなる行為
猫じゃない犬じゃない潰れた蛙
雨のなか惨めなんて概念はないから
全部まとめて真上に放り投げる
綺麗に散るのは花だけなんて
芳しくないものたちに救いを
果物を潰すあそびに専念する
自涜、どこまでも自涜