絶望、革命、ミントブルー


意識がクリアになってきた。とんでた。気分悪い


浴槽の曇った鏡を見ながら腹を抱えて笑う非社会的な少年曰く

「僕、世界、破壊」

鏡の曇ってるのが三通りの角度からひとに見えるなんてクレイジーな僕!
気違いが嬉しくて少年は浴槽に頭を打ち付け続けた

「水が刃物だったら、という妄想」


【気付き】
存在する君存在しない僕


メタファーとして架空に切り取られた少年は
それでもクレイジーが嬉しくて笑った
けらけらけら。
彼の精神状態は尋常なところにないと知る

僕僕僕!無限に膨張するメタファー
君君君!有限なのが存在の性


【気付き】
僕の方が僕の方が!


とっくに気違っちゃってる少年だから
膨らんで爆破して目が覚めて
少年少女少年少女浴槽浴槽性浴槽!


【思い付き】
あの日笑いながら大きく手を振って廊下を走りだした。

「約束は破るためにある!」

そう信じた者を問屋が卸すはずもない、該当者は今からでも付け加えるといい。
その言葉の下に一行、こうだ。

「期待は裏切られるためにある」




少年が夢中になって頭を打ち付けてる間に
鏡の水滴は変化していて
醒めた少年
もうなんにも見えなくなってた
少年も矮小すぎて消えちゃってた



幻譫。
ただのそれ。