静かなお別れ


すりこぎ状の床でこねくりまわされる僕の神様は無敵で不死。ゆえに何回だって何回だって殺される、慈悲はどこにもない。神様が笑っている。慈悲はどこにもないんだよ。


膠着してしまったものを引き剥がす術がなくて、剥がれてしまったものを繋ぐ手立てがなくて、さようならの直前で神様は今日も惨殺される。
テントのなかではいつも会議が行われていて、そこで次の処罰が決まるのだ。


安心したらさようなら。さようならだよ、もうすぐ別れよう。君に刺さらないように感情をまるめて満ちるのを待っている。

安心したらさようなら。
忘れてくれればいい、悪意を顕にしてくれたらいい。
音もなく嫌われているのってもう、本当に苦手。怖くて仕方ないんだよ恰好悪いな根性なしめ。


生きてれば嫌われるんだから、その前に消えたいっていうのはごく自然な感情な気がする。


弱虫めが。