フォトジェニックブルー


いきなり部室に入ってくるのはIか都くらいだよ、と言われた
電話しているわたしはお構いなしに目当てのセロハンテープを掴む
手が震えて思うように貼れないからやってもらった。


あたしのバイブルである「朝のかたち / 谷川俊太郎」を久々に読んだ
普段持ち歩いているのだけど、一度天気の悪い日に抜いて以来わからなくなっていた
読みたくて我慢できずにむずがっていたら、何度も探した場所からひょっこりでてきたから驚く


やっぱりわたしは彼の影響を全身に目一杯受けて育ったんだな、と思う
「言葉から逃げる」という概念は彼譲りのもので、そんな詩ばかりローティーンの頃から読んでいたものだからすっかり染み着いている
そして、この世でこんなに素敵に巧みに繊細に大胆に日本語を使う人を彼以外に知らない
一瞬のその機微を切り取る。
爪先立ちだ、彼の言葉の間で爪先立ち!


なんだかやっぱり好きで好きで仕方なくて
こんな風に在り続ける存在に何度でも目を見開く


そしていつだって自分の力量不足に颯爽と哀しくなる
わたしには言葉しかない
最近言葉すらなくなってゆく
つまらない人間。」否定できなくてもがき苦しむ
なにも作れなくなる
怖いなそれが
近いねそれは