うんの様

 

1時間おきに目が覚める。毎度毎度、意識の縁がぴんと鋭く立っていたため、脳を何度も切っては気絶した。出血多量でふらついて動けなかった朝、ようやく身体を縦に持っていったときには気づかなかったが、外に出てみたら世界が動いていなかった。なすすべもないわたしの胃に降りしきる生クリ~ム。そういえばマンホールのふたが踏むだけで簡単に外れかかってしまうのを心配した記憶がある。

 

理解されて当たり前だなんて姿勢を取ったつもりはないが、それは逆も成立する。

つまりわたしがお前を理解することは微塵も当たり前ではないということだよ。まるでわかる気配のないお前の理解力の低さに失望や苛立ちを通り越してドン引きのレベルまできたのでそれ以外会話しないようにしてる。障る汚れるろくなことない。

嫌悪感を隠してもいないだろと思っているのだけれど、仕草を見ていると隠しているつもりみたいだからよくわからない。お前に差し向ける感情の一切が無駄だということ。視界から消えて欲しい、もしくはわたしが動けばいい。

嫌いなものは消えてしまうから愛しか残らないハッピーライフ。

 

さて、わたしはこの春の新入生なので幽門前庭部に入部届を出しました。

幽門前庭部の活動ってどんなことをやるんだろう。やっぱり活動の前後にきっと掃き掃除はするのだろう。でも幽門だし結構ふわついてたりするのかもしれない、「あれここ昨日庭じゃなかったくない?」みたいな感じになってちょっとだるくなってくるし、それって清掃部でしかない。幽門前庭部の活動に「お疲れ様です!」とか頭下げながら幽門に入門する新入生もいるのだろうよ。彼らは明日から毎日幽門をくぐるために走り回ることになるって幽前部の先輩に聞きました。

 

 

絶望しても悲観しないで、と彼女は言う。

生命線 広島ネイティヴver.

「世界にゃ同じ顔の人が3人おるらしいの」
「それな、全部で3人じゃけ」
「そうなんよ。え?結局何を言いたいん??」
「もうひとりに会いたい」
「物好きか」
「ロマンチストって言うてえや」
「それが獰猛な殺し屋でも、お前はそう言うん?」
「ロマンチストよな」
「ただの物好きじゃん」

板に落つ

 

わたしはひとりで完璧に完成している。
その中身をだらだら垂れ流して文学的とか言われる趣味はまじでミリもないっていうか悪趣味な仕立て直しをする暇こそまったくないんだけど、心臓を吐きそうな感覚になって嘔吐しても胃液まみれの冷たい沈黙と空洞みたいなのは身体にこたえる、代わりに吐けそうなものはざりざり吐いておく。

壁を隔てたあちら側で刃物を持ち出したあなたは刃先を自分に向けた、と書くとまるで凄惨な現場のようですが、壁のこちら側ではわたしもまた持ち出した刃先を自分に向けていた。吐き気がする。
何度も刺されても死ねない、死ねないなら大丈夫ってもっと刺されにいく、死んでないって嬉しそうにする。死んでないから平気って刺されて、刺されたら強くなれるはずなのにぶっ壊れたれんこん未満のカス、れんこんはおいしいから偉大だけどわたしのは無様な空洞。いつも吐き気だけが止まらない、心臓がばかみたいに痛いからこんなばかのいうことは聞かなくていい。まだできるもっと走れるって壊れることは勘定に入れない。壊れたら否応なく終わり、走れないとさえ思わないのだから同じことだ。大丈夫って言い切れない、ある面では大丈夫だけど他はぜんぶだめかも!まあいいよね!

胃もたれしそうで気持ち悪い自分のことを押し込めたのに、ほらね。言葉だけが最後の願いだ、嘘だ呪詛だこんなものすべて。わたしごと焼けて消えてしまえ、なんでもいい、何が残っても残らなくてもどうでもいい。さしあたってはこのうるさい心臓だけ吐き出しきってしまえれば、他には大きく痛む箇所は特にない大事には至らない。
至るって言葉ってなんか面白い。勝手にどこにでも至ってくれよ、わたしもそうするし万物結局なにかに至るんでしょう。至れなかったら死ぬこともできない、ああそっか死に至るって言い回しさえあることは書きながら思い出した。
穏やかになんてやっていられない。身体は全部そのうち腐る。生きていても腐ってゆく。腐った身体をぼたぼた垂らしながら歩いている、たまらないね。


冷静になればちゃんと否定できる、でも冷静なときに冷静になったらその否定を否定できるから収拾がつかない、針通しみたい。れんこん状の穴をかがってみてもこの身体にはなにもない。ちりactorってばかみたいな思いつきを口にする軽率さを恥じて軽率に死んでみて欲しい。
軽率という言葉を軽率に使うのはあんまり好きじゃない、でも吐けるものならなんだって吐いておきたい。人生の最後に「ほらね」って言ってくるやつがいじわるな顔をしていないといいよね。わたしはいつも問題ない。エラーを吐き出さないなんてつまらない。
脚だけ頼りにしてきたじゃん。他の何かに体重を預けるような愚かなことはやるなよ。不誠実ないきものばかりのこの島で、自分の誇りを汚すものからわたしは自力で自分を守る。叩きつけて走り出す、口約束を信じてもいいですかって愚直に確認する作業になんの意味もない、わたしはわたしのことだけ考えて生きて。たぶんそれで上手く回る。「甘く」ってかいて「うまく」ってルビ振ってあったのいつも思い出しても好きだなって思う。この心身ひとつで生きてきたじゃん、でもわたしが中心じゃない、地軸なんてやってられない。それはそうとしてくるりと回るよ、さあ回れよ。

しょうずい

 

実現しなくてきりきりするけれどとにかく感覚を取り戻さないと、それこそ死んでしまうよ。

 

あくびする猫みたいだと思う。90度で締め付けられて空転甚だしい。そして土足でねじ込まれて痛む場所がどこかも特定できない。遠くから聞こえる水の音のような響きの声も枯れてしまって、龍角散いる? ちなみにわたしは浅田飴のニッキ派だけど理由はさだかじゃない、那智黒も効き目がいいけどあんまり売ってない。喉を切ったことがあるの、吊るよりも先にね!ってげらげら笑ってんな。

 

桜貝を拾い集めて海岸を跳ね回るようなことを為していたい。

シーグラスをいちいち陽に透かして見る、脈はないけれどくすんだ色がこもっているから抱きかかえる気持ちでやわらかい巾着に集める。

裸足に海水がかかって冷たい、でも飛沫は桜貝やシーグラスの仲間としてきらきらするから問題がない。飛沫のきらきらは消えるから指輪にもピアスにもできない、でも絶えない。メガネフレームの端材で作ったというイヤーカフを買ったけれど、これは確かな個体なんですね。だから薄い黄緑を耳に引っ掛けることができて、案外落ちない。

 

フラッシュバックとアボカドにしました。わたしはジプシークイーン。ふたつでは束ねられないと言われたけど並べることはできたから。そしてネッシーを爪に飼う権利を貰う、月のクレーターの土地を貰うのと同じくらいの難しさ。

 

把握して分解して全部食べる、それだけじゃない、まだもっと!ってゲテモノに齧りつく粗暴さもある。おかわり!

どうせいつか致命的に壊れゆく、なんて書いたらまるで最初は壊れてなかったみたいでおかしいね。突き立てた歯の頑丈さは歯科衛生士のご指導のたまもの、と言いたいところですが歯並びに欠陥があるためわたしの犬歯はほとんど機能していないらしい。

 

ずっと心臓だけが緊張していて、筋肉の塊って難儀ですね。引き攣ったような肺に呼吸を通すのは、砂漠で針を探すよりはずっと簡単でむしろ不毛。そう、髪を切りに行くのにいい頃合いなのかもしれないな。土星魚座にイングレスしたし、冥王星も来週には水瓶座にイングレスする。前回髪を切ったのは、忘れない、見に行く前の昼に。切りたての頭をたくさん振った。

 

別にまだ生きていないって思う、何度でも始めないといけない。死ぬまでわたしがついて回る。大丈夫、築く。

笑って強制

 

ばらばらになりそうなものを別にここで繋ぎ止めてない、重なったり離れたりそういうあそび・ゆとり・ふくみの部分として機能するわたくし

何が痛いのかわからない

見えなくなってしまったから理解した、死ぬほど好きじゃないから死ぬ気になれない、首を絞め上げるような好意。そんなに焦らないで

終わってしまったことに対してさしたる感情がわかないから本当の終わりだとわかる

ひどい鳥肌 障ってる絶対

クリオネが鼻から出てくるんだったらここでいくらでも号泣して差し上げるのに、地場が逆転する程度のクリックの集積がこめかみに降りしきる、インクみたいに、きっと多くは伝えようとしてない

ばらばらになって抜け落ちそうな心臓を抱きとめる肋骨もまたあそび・ゆとり・ふくみが多そうなもので、左右のかたち、肺が伸縮する。

嫌な言葉をいくらでも吐けてしまう、そのあとにこうやって結局嘔吐してる。吐いたつもりで飲まされて、消化器系も循環器系もずたずたにしてゆく小さなまきびし、悪質なおなもみ。わたしにもこんな行為が

ね、口紅を買おうよ、一対しかない唇を飾る道具がそう多くいるとも思えないけれど

 

見たこともないくせに幸せの話をするなよ