神も天使も僕の敵

無知のなかで知ったかぶりをして面白いと愛でられたのち三日で捨てられてはさまよい続ける僕の底の浅さなんて、深さなんて、知っていたでしょう。君は裸にならなくていい。新宿駅で泣かなくてもいい。苛立ちと憂鬱、どっちが救いがあるんだろうね。どっちにしたって涙は出る。僕は前者が欠落しているし、君は後者が前者に変わるわけだし。
本当に死んだ方がマシなんじゃないかと思うのは、君が死ねと言うからだ。甘美だ。君が望むなら死体になろうよ。
煙にまきたい、これ以上気持ち悪さを露呈してしまう前に、甘美な死を、それを。少しでも綺麗なまま、祝福のなかで。
生きてても迎合されないという事実。実感。それが僕を何度でも哀しめる。苦しめる。簡単に絶望させる。でも死にたくなんかないし、生きて超ハッピーになるわけだし。なれるわけだし。
神に愛された。だけど何も起きなかった。神様はサディスティック。愛されたがる僕はマゾヒスティック。Yes、磔刑。神は僕を殺す。僕は甦る。殺される。甘美な死を与えたもう。
だけど本当に忘れちゃ嫌だよ。死ぬことなんか、忘れられることの方がずっと、ずっと怖い。怖いんだ。哀しみと怯えで震えてばかりいる。神は僕を突き放す。償いは愛をもって。愛を償いにおいて。テロリズム、ボックスステップ、睡眠。優劣、勝ち負け。敗北は鮮やかだ、僕は勝者にはならない。ただ嘘は吐かない。
神、マム、僕は君を愛しているよ。そして軽薄なユダは、ペテロも三度知らぬという。

また鶏が泣く。僕も何も知らない。愛しているだけ、いただけ、それだけ。愛されていただけ、いたっけ?