2022-08-06 九夏儀 言葉の動脈が見える、切ったらたくさんの血が流れる部分を撫でる。見えますか、肺に溜まる切実は吸っても吐いても出ていかない。胸に留めておくの。極彩色は最後にぶちかますのが鮮やかだし、そのフラッシュで目を潰してしまいたい。衝迫、ああ溶解。 見えたから、血の巡りがぐらぐらしてる。吐きかけられた赤い星はぬらぬら燃えて舞台にあがる。誰にもできないことだけをし続ける、わたしは誰かではなくわたしだから。 ただ切実であることだけ、身体のどこを切られても気づかないほど指を強く組んで。