2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

軽口重口

メタメタメタでたくさんのレイヤーたちに一斉に潰される 遊べない指では呼吸が苦しい らしくないことを考えたけど、「らしいってなんだ?」に考えが逸れた 死ぬまでわたしはわたしを抱えてゆくんだよ

印画紙までもバグらせて

結局のところわたしにできることは、最後まで言葉を並べ続けるようとあがくことだけなのかもしれない。迂闊なにんげんだってわかっているから黙りたいって思うときがあって今この瞬間はそう。ここでちゃんとキメたい、でも書くの怖い、ノーモーションで傷つ…

わたしはわたしというにんげんの気持ち悪さを吐くほどわかっていてまた飲んでいる、どうせ隠しきれない、澄ましていられない、吐瀉物まみれのiloveyouばかりが路上に乾いて死体みたいだ。踏んだひとが悲鳴を上げる、でもわたしの愛ってそういうかたちのものだから、どうか一緒に諦めて欲しい。

夏至というのはわたしのアンテナに太陽が漸近してばちばちに焦がされる日のことだ。気違う夏の最初の頂点がここにある。 結局、わたしがどんな環境でどんなことを考えているとしても関係ない。 わたしには好きなひとをちゃんと抱き締められる腕と、話を聞き…

未至で非熱の肉が鳴る

報われまくると思って生きてきてないけど、全方位報われないとさすがに落ち込む。無欲になることはたぶん案外簡単だけれど、自我を残したまま至るのは難しい。放っておいたってこんな風に夏に至るけれど、わたしはずっと中途で膝を抱えて音楽を聴いている。…

☆型喉仏

2000字を静かに沈めたあとも湖面は静かだ 知ってる、わたしはうわてでおとなだから。 ところで歌舞伎町が本当にゴミみたいだった。でも前からそう、そしてここはもはやわたしの出身地でもある。歌舞伎がゴミクズであればあるほど笑いが止まらなくなるし、わ…

きおくのしくみ

友人はどうやらわたしの記憶力の低さを知らないまま今に至っているらしい。へんな感じ。 日頃の会話では「覚えてないや」「なんの話だっけ」「この話前もしたっけ」、そんな言葉ばかり使っている。しばしば呆れられるがどうせ直らないので謝らない。楽しい話…

cider

「決断する」という意味の動詞decideがあるけれど、このcideはsuicideやgenocideのcideと同じで殺すという意味を帯びているらしい。つまり、何かを決める・選択するということは、その他の選択肢を殺すということと同義なのだと、英語教師が口にした話をまだ…

粉末の朝

左手に掴めそうな海、あなたの髪が茶色に透ける程度の色素量が潮を含んでかさを増してゆく。嘘をついてでもあなたが増えると嬉しい。いないひとの不在さえ愛せる気がして心臓の窓を開け放ってはためくカーテン、けむくじゃらの小さな蜂が迷い込んで大動脈の…