おさかなのはなし


週に一度はブログを書こう、と思っていた。前回の記事を書いたとき。あ、ひと月空いたな。ふた月空いたな。そう思いながらまさか2年経つとは思っていなかった。インターネット、ことSNSで2年も不在にしていたらそれは死んだようなもので、もう無言でいなくなったのかなと見なされるのが自然なことだろう。

何を書いていいか戸惑ったまま、少し時間が経って、少し時間が空いてしまったからまとまった文章を書こうと思って、また戸惑う。そんな高尚なことを書いていたブログかと少し読み返してみたら日本語にもなっていないし。でもあれが思春期の自分の喋り方だったのだなあと思うと少し笑える。求愛しまくっているなー、と、思う。


このブログを始めた頃、もしかしたらその少し前かな、別のブログからきっと記事を引っ張ってきているのでここの日記の始めの記事とアカウントを取得した時期は被っていない。そんな気がするなんとなく。あんまり覚えていない。
話がそれた。

2007年の夏になる前、わたしはベタを飼った。近所のペットショップで身体にブチのある不細工な赤い売れ残りのベタを購入して連れてきた。名前はチアノーゼ、本当に大きなブチで濁っていて、そのへんからなんとなくつけた名前だった。結局魚が飛び出してしまってひと月で魚との生活は終わった。
翌年、次はUFOキャッチャーにベタがいるので取っちゃえと一緒にいたひとに声を掛けてみたら呆気なくキャッチできた。名前についてはこのブログに書き残してあった、赤と青が混ざった中途半端な色だからチュッパ。取ったひとが飼い始めたけれど、大分衰弱していたみたいで呆気なく土にリリースした。


毎年、夏の気配を感じる暑い5月や6月が来ると、ベタを飼わなくちゃ、と思う。思って、思うだけ。


先週の木曜日、急に左手の薬指の痺れが止まらなくなった。半日待っても一瞬足りとも痺れが引かない。関係ないけれど昔に顔面麻痺で入院したこともあったし、怖くなって病院に駆け込んだ。どうということもない、ちょっと骨格がよろしくないのが原因ではないかとのこと。
怖くなって病院に行った昼間、その脚でサーティーワンに行って今だけお得なダブル!を食べてペットショップにいってベタを購入した。いま、横で泳いでいる。
青いベタしかいなかったから、青のトラディショナル型のベタ。繁殖期に入っているから、結構いいお年かもしれない、ベタは二年魚だから長くは一緒にいられない。情が移りすぎなくていいような気もする。

連れて帰って眺めながら、青トラディショナルのひれが一筋赤いことを初めて知った。
あと、こいつは左胸びれだけ色がないことに気づいた。
しびしびする左手をさすりながら、あーお仲間だーと思って、彼にはパラリシスという名前をつけた。「痺れ」。正確には麻痺的な痺れという意味らしいので少し違うのだけれど。


夜に、きちんと文章を書くような日を、たまに設けようと思って、意を決してどうでもいい話をしにきた。どうでもいい話をするのに意を決するってどういうことだか。でもまあ、2年動いていない死んだっぽいブログに息吹きかけるのだから無理もないか。

bonobosを聴き始めて2年経ったということにも驚いている。全開のブログの記事にはThank for the musicを貼ったけれど、そのYoutubeも消されていて笑った。とても正しいぜ。


さて、わたしのアイコンはずっと2007年に初めて飼ったベタの写真を加工したものなのだけれど、そう、ずっと魚のアイコンだったのだけれど、それをいま横で泳いでいるこいつは、どう思うんだろうね。わたしは、結構、びっくりした。


泳いでいる魚を見ていると間が持つ感じがしてさ、本当に淋しいばかりだった日々、どうやって淋しさを紛らわせていたのかを思い出した気がしたよ。