I'm here to show you my love

 

昼から日本酒やワインやチューハイを片手に寿司、馬、鍋、練り物、オリーブ等をひたすらに食み続けて過ごすなどした週末からも1週間経って、家に帰ってきたわたしはベッドに横たわりながらナイフを突き立てられていた。嘘に振り回されて、それで今週はお腹を抑えて過ごした。
千切り取られた身体を自分で抱いている、ガタガタに欠けているのは元からだけれど。何度も聞きたい台詞ではない、でも気にすることはない、わたしにはわたしがいるもの。血に塗れているのを見てこれはナイフだと思った、既に何度も刺されたあとだった。変色したシーツで身体を包んで眠る。いつかまでは総て清潔だった、そしてこれからまた清潔になってゆく。汚れたら洗おうよ。それでも切れてしまった、だけど大丈夫、他の身につけ方があるじゃない。

 

 

RIGHT NEXT TO YOUがとても格好いい曲で嬉しい、全英詞で音数の少ないダンスナンバー。ぼうっと歌詞をなぞっていたら優しい覚悟に泣きそうになってしまった。一口乗った。彼らの10周年がよいものになりますように。

「君のそばにいるよ」、そしてこの曲は "You need to be here right next to me." で閉じられる。

 

So believe me, Never leaving. That's a promise.

 

 

 

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特筆することのない日常ももうすぐ終わるらしい、怖いなあ、でも頑張らないといけないよね。わたしはまだ踏ん張りが利くだろうか、感情をぐっと押し止めてこなしてゆくことができるだろうか。

頭が少しおかしくなってしまっている、すぐそばに見えている気がしていて、RIGHT NEXT TO YOU、いまはここにいない気がするとか、ゆるやかに狂っていく、ずれてゆく、構わない。抗ったって仕方がないからにこにこしていようよ、多少それがおかしくとも。上等じゃん、ぶっ壊れていこうよ。

 

 

最速で最短を取らないと死ぬんでしょう、強制横スクロール画面の世界で生きているのだろう、もたもたしていたらすぐ左側に飲み込まれて負けてしまう。負けんなよ、と思うばかりだ。「死ぬ気でやれよ死なねえから」という言葉にずっと違和感がある、死ぬ気でやらないと死ぬんだよ痴れ者。

 


あんまり面白いことが言えないね、ごめんね、わたし元から面白いことなんて言えたことがなかったから謝るのも図々しいね。ああ、でもわたしがいずに済むならそれがベストな話だったのだろうからね。

 

お酒を飲む友人というのは少ないのだけれど、一緒に保育園の前にある公園だとかでだらだら飲んだりした友人が妊娠したとの報。また数年前に久々に会い、続けて何度か会ったけれどもう1年以上会っていなかった友人からは海外に赴任する&突然結婚するとの報。前に会ったときは失恋したんだよねって話していたのにな、みんな猛スピードで生きている。

こんなふうにお酒が飲める友人は減ってゆくのだなとさみしい気持ちになったりした。もちろんおめでとうって気持ちは真っ先にあるのだけれどね、全然さみしくないよ、と思いながらチューハイのプルタブを倒す。今は大体新月だから月は見えないね。

 


12年半ぶりに八十八ヶ所巡礼を見た。12年半ぶり、新宿motionのトイレで浴衣に着替えたとき以来。あのときとてもよいと思って、音源があるかどうかくらい聞きに行きたかったけれど、タトゥーがいっぱい入っているお客さんたちと話していてついぞ覗きに行けなかったことを覚えている。12年半だって。あのとき着てた浴衣ってまだ持ってるよ。巡礼は変わらずとてもよかった。


音楽の話で言えば美しいひとがまた新しい音源を出した。2-3年に1枚シングルのリリースがあればよいところ、このご時世になってから3枚出している。本当は新しい歌を取ろうと思ったがスタジオに歌入れに行けないからってリミックス。

まだこの美しい世界を見ることができる、大丈夫だ、まだ死んでない、と安心する。この曲から美しさを感じ取れなくなったらそのときはきちんと舌噛んで死のうって思える曲があって、まだその気持ちがある。本当にそれが美しく聴こえないときがきたらきっとこんな気持ちも忘れてしまうのだろう、でもそれは今じゃない。

 


全部はわたしのためにある。もちろんのことさ、承知の上だよ。