210831

 

今年も8月31日が来てそれも残り10分で何を書こうかひとつも決めていないけれどなんだかこの時間まで手を動かさないでいた。

以前借りて読んだ本、ざらざらしたインクの滲みや掠れまで含めて素敵な佇まいの本を古本屋で買った、ピンク色だと思っていたカバーは紫色だった。買って帰って久し振りに39度台の発熱。アイスキャンディやしろくまの用意があって、つまり肉体が制限をかけてくるのを観察する遊びに没頭する手筈は整えてあって、どこまで見つめ合えるかなというところで過ごしていた。
先月忘れた傘は忘れたままの場所においてあって、自分もまた十二分に壊れていることを思い出す。強い雨を頭から浴びるような清々しさ。


まだ夏に聴きたい曲を聴ききっていない、といつも思っている気がする。この、8月31日の、この時間はどうしてか胸がはちきれそうだ。解ききれない謎だって解き切って逃げて走る。体内時計に挑む。走る。汗が走る。ねえ、少しは汗出るようになったよ去年よりきっと。

また来年。